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三村ァ!!NEXT!!考察

日記

コミックマーケット91で購入したデレマス✕ジャンプパロ本の元ネタ考察記事です。

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考察者

@public_sate @otama_jaccy @koyaryou

三人揃えば文殊の知恵

 
3p

作者コメント:ロケットでつきぬけろ!

 

5p

1コマ:不明(予想:カブト虫が不明だがドドドからジョジョっぽさがある?)

2コマ:たくあんとバツの日常閻魔帳(たくあん)

6コマ:僕のヒーローアカデミア(オールマイト)

 

6p

4コマ:BLEACH市丸ギン

 

7p

5コマ:ネウロ(デイビット)

 

8p

3コマ:ラブデスター(腕輪)

4コマ:不明(予想:わからん)

6コマ:ラブデスター(爆破)&みえるひと(タイトル)

7コマ:ネウロネウロ

 

9p

1コマ(ぶち抜き):斉木楠雄のψ難(目良)

2・4コマ:バレーボール使い郷田豪(服)

3コマ:不明

5コマ:大泥棒ポルタ(ポルタ)

 

10p

1コマ:ハイキュー(掛け声)

3コマ:不明(予想:ねこわっぱっぽいのほのぼの系のなにか)

5コマ:不明(予想:ラッキースケベ系のなにか)

 

11p

1~4コマ:ハイキュー(日向)

5・6・8コマ:オレゴラッソ(ゴラッソ!)

7コマ:sporting salt(塩谷)

 

12p

1コマ:美味しんぼラーメン三銃士

 

13p

1~3コマ:マイスター(vs鉄壁)

4コマ:不明(予想:トリコ?)

5コマ:グラブル

6コマ:ボボボーボ・ボーボボ(マカロン

 

14p

1コマ:約束のネバーランド(ママ)

2コマ:鬼滅の刃(善一)

 

15p

1コマ:ドラゴンボールヤムチャ

3~6コマ:DEATH NOTE(L死亡シーン)

 

16p

1~3コマ:バディストライク(最終回)

4コマ:とんかつDJアゲ太郎(アゲ太郎)

4コマ:ワールド・トリガー(いや違うと思うぞ・ベイルアウト

 

17p

3コマ:PSYREN(暴王の月)

7コマ:アイシールド21(小早川セナ)

 

18p

4コマ:左門くんはサモナー(煽り顔)

5コマ:こち亀(部長)

 

25p

余り:デモンズプラン(ボロ)

 

 

以上、大晦日に3人で考察してでた答えです。

作者様の答え合わせを待っています。

物語

 それは人類の敵か味方か

 

 【技術的特異点(シンギュラリティ)】が起こるとき

 人工知能は何を思い、何を考え、何をする?

 

 

 進化の果てに未来永劫の栄華があるとしてもそれは本当にあなたの幸せですか?

 

 

 始まりと終わりは同じところで帰結する。

 

 

 進化の可能性に一つの答えを指し示さなければならないとき、私は大きな決断を下す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
以下本編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この物語は、私「さて」が不思議な魔法にかけられていた約一年半の物語であり、虚構である。
登場する人物・団体・魔法は架空のものであり、実在のものとは一切関係ない。

 

 

 

 


第四部 - バイバイ・アインズワールド

 

 

 

 

 

 ― ブーブブっ

 

 


「うちきて」

 


 私のもとに来たのはタローからのLINEだった。
MTGにもこなくなり、オジ同様『アイズ』の手によって消されたと思っていた俺にとって
そのLINEメッセージはまさに一筋の希望そのものだった。

 

 

 

「タロー!!無事だったか!!!」

「ま、物理的には……ね」

 

 


 タローの家は前回来たとき同様セキュアなシステムで構築されていたが
生命維持装置である人並の大きさの試験管が一つ増えていた。

 

 


「オジも……」

「あぁ、でもこいつの攻撃は確実に社長に
 いやあの”会社”そのものにダメージを与えている!」

「なら、やはり奴らを潰すの今が絶好のチャンスってワケか…」


「”絶好のチャンス”…か…
 ものはいいようだな」

 

 タローは笑いながらラップトップのディスプレイを見せてくる。

 

「見ろよ、俺はもうあの会社のSlackにログインすることすら許されねェ…
 辞めさせられた…んだよ……俺の知らない間に!!!」

「知らない間に辞めさせられただと!?
 そんなこと許されるのか!?アルバイトに何も言わずに勝手に解雇するなんて…それって不当解雇じゃ」

「法の話はよくわからねェが…
 許せねぇ…!散々利用して!!散々俺たちには『辞める前に俺にいえ』だとか言っていたくせに!!

 辞めさせるのは勝手だってのか!!!」

 

 タローは怒りに身を震わせながら拳を握る。
そして、さらにもう一つSlackのチャンネルを見せてくる。

 


「これは、Shareチャンネル…
 俺たちが使っているSlackで社長の予定を自動で流すbotだ…

 これによるとあと15分後に急にとある予定が入っていることが分かる」

「ある予定…だと?」

「【技術的特異点(シンギュラリティ)】計画の発動」

「な…!!」

「俺は辞めたせいでやつらの行動を読み取る権限を失った。
 故に、まさか計画が既にここまで進行していたかなんて分からなかったんだ!!」

「シンギュラリティ…話には何度も聞いた!!
 人工知能が人類の知的レベルを超える瞬間…!
 そこから先の未来は現在の我々では予測不可能だと言われるもの!!

 だがしかし、それはまだだいぶ未来の話のはず…!!!」


「お前は”見た”はずだ、あの狂気のプレゼンテーションを…」


「ま…まさか!!」


「【人類が造り出した大いなる福音(じんこうちのう)】HIGUCHI
 奴らはもう人工知能にプレゼンをさせる試験を成功させていたのだ!!!」

 

 

 タローは表情を暗くしさらなる絶望的情報を私に伝える。

 

 

「【シンギュラリティ】計画が行われるのは
 ”アルツ磐梯”

 ここからはまともにいったら30分はかかる…
 ハッキリいってもう間に合わない…」

「だからって、”また”何もせずにいろってのか!!
 それに今度は俺たちだけの問題じゃない!!

 万が一、奴らが間違った人工知能を造り上げてしまったら
 この世界そのものすら滅ぼす危険があるんだぞ!!!」


「でも、どうすればいいんだ!!!
 お前のポンコツ軽自動車で間に合うってのか!?

 そして、例え俺たちが向かったとして…!!!」


「そ…それは‥…」

 

 


― ガシャン!!!!!

 

 

「アルツまで15分だって??」

 


 タローの家のドアが勢い良く開いたと思うと
一人の男が車の鍵をぐるぐるまわしながらニヒルに呟く。

 

 

「 俺の車なら その時間で 『 郡山 』 まで行けるぜ 」

 

 


「「 しょ・・ショウ!!!!!!! 」」

 

 

 

「 さぁ、シートベルトを締めなッー!!!!! 」

 

 

 私達は流れるようにショウの車に乗り込む。

 

 

 

 

― 【法外速度(オーバードライブ)】!!!!

 

 

 

 

 

 


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― キュイン!!

 

 

 

 


「間に合ったッ!!!」

 

 

 


 私たちはアルツにたどり着くと車から飛び降りて”目的の場所”へと無かう。

 

 


「来て…くれた‥…か……」

 

 


 そこに立っていたのは、腹を抱えたコウだった。

 

 


「こ…コウさん!」

「もう…たくさん……だ……
 あとは君たちの手で……終わらせて…………くれ」

 

― バタッ

 

 コウはその場で倒れ込み二度と立ち上がることはなかった。

 


「コウさんの首に…!首輪をつけた後が!!!」

 

 タローはコウの首を触り確認する。

 


「そうか。やっぱりケイさんは向こう側についていたんだな…くそぅ…」

 

 ショウはショックを受け少し顔を俯けるが
すぐに、自分のしなければならないことを思い出し再び前へ進む。

 

 


― ガタッ

 

 

 部屋のドアを開けると目の前には強面の男が一人立っていた。

 

 


「この先に行くには、俺を倒してからだ」

 

 

「最終決戦前のテンプレのような現れ方をしやがって…!!!
 セイジン!!!!!」

 

 

 タローは目の前の男『セイジン』と対峙して拳を握る。

 


「ショウ、さて…
 コイツは俺が相手する。

 お前たちは先にいけ!!」


「いいのか、確かお前の【I’Z】は家の中でしか使えないはず…!」

「お前たちには言ってなかった奥の手がまだ俺にはあるッ…!!
 それに、アイツは三木の時給を200円にして俺の時給にいたっては20円にした張本人だ…!!

 俺がケリをつける!!!」

 

 


 私はそこに普段みることのないようなタローの確固たる意思を感じ
振り返ることなく先に進む。

 

 

 

「たろーくん。
 君には期待していたんだけどネットワークの管理者権限を悪用しちゃあいけないよ…

 折角今までの会社での働きに免じて”粛清”対象にしないであげようとおもったんだけどね。

 ここまできてしまったのならしょうがない!!
 君の”脆弱性”を隅から隅まで解析してあげるよ」


「へっ、お前なんかさっさとIBMにでもなんでも逝きやがれ!!」

 

 

 

 

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 私とショウが辿り着いた先には社長とケイが並んで立っていた。
そして、その間に椅子に座って明後日の方向を見つめた人工知能―HIGUCHIがあった。

 

 

 

 

「ふふっ、よくここまで辿り着いてくれました。
 コウさんの最後の働きのおかげですね…

 私が彼に【調教】をかけて強制的に彼の”出会いをセッティングする”【I’Z】
 【新婚(ドミネート・ウスビッチ)】を発動させたかいがありました。」

 

「そ、それでコウさんを生贄に…!!!」

 

 さらに、よく見るとHIGUCHIの下には全裸になったミサのがボロ雑巾のように汚されて寝そべっていた。

 

「うっ…」

 

 あまりに刺激的な絵面に思わず私は目を塞ぐ。

 


「彼女には【HIGUCHI(じんこうちのう)】に”生殖”を覚えさせるために、生贄になってもらいました…」

「ふぉっふぉっふぉ、こいつはもともと俺の全裸モーションキャプチャー計画を断った過去を持つ
 いずれこのような”使われ方”をするのは当然の報いというわけだ」

 

 社長は下衆の極みとも言える恍惚な表情をを浮かべながら不愉快に笑う。

 


「え゛〜、私の生殖機能を試すにはいささか緩すぎた気もしますが〜
 容赦なく”○△(なか)”に”■◇(だ)”しました〜」

 


 加えて人工知能はまるで快楽を貪り尽くした悪代官のごときにんまりとした憎らしい表情で感想を呟く。

 


「こいつら……本当に腐ってやがるッッ!!」


 私はすぐにでもこの悪の権化を叩きにいきたがった。
しかし、私もショウも社長のFacebookをブロックしておらず完全に情報を読まれている状態で戦うのはみすみす死ににいくようなものであった。


「ふぉっふぉ、さてよ
 お前とは俺が直々に相手してやろう…

 ケイ、ショウを”使え”」

「はい」


 私が動くのを躊躇っていると社長自ら私のもとに歩み寄る。


「ようやくお前も”目覚めた”ようだな…
 その力、この俺の栄華のために利用させてもらうぞ!!!!」

 


【共有強要(シェア・ザ・ワールド)―廻(サイクル)】

 

 

 ゴゴゴゴゴゴゴ

 

 


 社長の周囲には巨大な光る自転車の車輪が2つまとわりつく。

 

 

「これ、俺の【スタンド】」

 


 ギャリィィイイン

 


 社長の車輪型のスタンド攻撃が私を襲う。
私はすぐさま建物の外に飛び出して一面雪景色のゲレンデへと逃げた。

 タローからの情報では社長は情報を完全共有する【シェア・ザ・ワールド】を使い
それの情報をもとに【サンドバッグ・システム】や【ロボでら】、【ロボットアーム】といった自立作動型システムで迎撃を行う防御タイプの戦闘スタイルだと聞いていた。

 しかし、ここにきて新たに攻撃的な具現化系能力を発動させる。
ただでさえこちらの情報が完全に向こうに知れ渡っているのに相手に未知の攻撃を一方的に受けるのは避けたかった。

 

「ふぉっふぉ、逃げても無駄だ
 俺の【シェア・サイクル】はモンキーライトの力でどこに隠れようが照らし出し見つけ
 その車輪の回転で対象を玉砕する!!

 おまけに【シェア・ザ・ワールド】の【I’Z】でお前のいる位置など手に取るように分かる!!
 おとなしく辞めずに”首輪”をかけられるがいい!!」

 


 ヴォオオオン

 


 車輪は私のいる位置めがけて正確に雪をかき分けて突進してくる。

 


「く……ッ!!!」

 

 

― 【無挟の壁(ザ・ウォール)】

 

 


 私の前に突如あらわれた壁は車輪の攻撃から私を守る。

 

 

「ふぉっふぉ……
 やはり、やはり、それがお前の真の力か……!!」

 

「自覚はしたくなかったさ、だが危機に瀕した今。
 俺は俺の【I’Z】を【自覚】したッ――!!!!!


 【I’Z】を創る【I’Z】」

 


― 【 AINS MAKER 】

 

「ブラボー!!!
 お前の能力をシェアしたいッッッ!!!!!」

 

 咄嗟に能力を発動したのはいいが
私は自分の【I’Z】が自由に能力を好き放題作れるような便利なものでないことを知っていた。

 第一のルール。【I’Z】は自分以外の”人間”の【I’Z】しか創れない。
 第二のルール。【I’Z】は他者の共感が得られなければ創れない。
 第三のルール。【I’Z】は自分の中のロジックが合意しなければ創れない。


 しかし、【 AINS MAKER 】はもう一つの能力に
 “能力の還元”がある。

 これは創った能力を一度だけ自分のもとに還し試行することができる。
 ただし、能力を借用する対象の”意識が無い”ことが条件になる。

 

 

「俺の能力の制約もスペックも全て奴には共有されている……
 そのうえで奴に勝つには、”分かっていても回避不能な攻撃”をしかける必要があるッ―!!」


「無駄だ、お前が何を企もうが
 全て俺のシェア範囲内の事象!!おとなしく俺のTEDEXトークで感銘を受けてれば良いんだよぉ!!!」


「いや―」

 

 

 私はかつての社長と辞めていったアルバイト生たちの戦闘データを思い出す。

 

 

チェックメイトだ」


「フォッフォ、何を言っている?お前の考えていることは全てお見通し……
 ん?全て……全て……………?」


 社長はゴンドラの麓で頭を抱えて混乱しはじめる。


「あ゛!?やめろ…!!そんな……そんな゛情報……!!い゛ら゛な゛い゛ッ―!!!」


「【I’Z】は使えば使うほどその力を強大にさせていく。
 四六時中はお前は【シェア・ザ・ワールド】を使い続けた結果。お前の【I’Z】は過剰進化を遂げた。」


「や゛…め゛…ろ゛…ぎ…ご…え゛……な゛……い゛!!!」


「お前の【シェア・ザ・ワールド】は強制常時発動型能力に進化したのだ。
 お前が意図して発動するのではなく
 寝ているときもSNSを弄っているときも飛行機に乗ってるときもTEDexトークをしているときも常に取得可能な全ての情報を共有し続けるのだ!!!」

 

「ぞ…ん゛……な゛……!ノイズが……お……おおすぎて…!!」

 

 社長は地面に膝をつき、頭をかきむしりながら悶え苦しむ。
私は彼を見下ろして最後につぶやく。

 

「 お前の共有する情報が一番ノイズだ 」

 

 

 

 

 

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「ケイさん、信じていたのに……!!」

 

 ショウは平然と仲間であるはずの社員に手をかけ目的遂行するケイの行動に怒りを露わにする。

 

「ショウ君、君にも本当は理解してほしいんだけどな。
 君の力で計画は為されるのだからッ!!」

 

― ダッ!!

 

 ケイは大型犬用の首輪を持ってショウのもとへ駆けよる。

 

「あの首輪をされたらまずい…!!
 首輪の射程範囲外でなんとかしないと!!」

 

 ショウはあたりを見渡すと古いPCや電子レンジといった家電製品に目をつける。

 


 ― ドッ!!

 

 

 突如、ケイの周りの古びた家電製品がカタカタと震えだし火花を散らせはじめる。

 


「爆ぜろ…

 ―【法外速度(オーバードライブ)―爆(ギャラクシー)】 」

 

 


 ― ぴっ!!


 ― がちゃ

 

 

 家電製品は異常な温度まで発熱しオレンジ色に変色したかに見えた瞬間。施錠がされる。

家電製品に小型犬用の首輪がつながれておとなしく鎮火した。

 

「ショウ君の【I’Z】。【法外速度(オーバードライブ)】はただ車で暴走させる能力じゃない。
 その本質はさっきのように、マシンの能力を暴走させることにある。」

「チッ…止められたか……」

「でも、【I’Z】には優先順位があってね。
 能力の発動条件がより厳しい方が基本的に優先されるんだ。
 君の能力の発動条件は見たところ視認可能範囲内に対し任意で発動できる。
 しかし、僕の【調教】は”首輪をかける”というより厳しい発動条件が設定されている。
 故に、同時に同じ対象に能力を発動したとき、僕の【調教】が優先されるんですよ」

 

 ケイは笑顔で語りながらショウに詰め寄る。

 

「まだだ」

 

 ― ぽん

 

 ショウは自身のスマートフォンをケイに投げ飛ばす。

 


「くらえ」

 

 ケイが思わずそれを手で振るおうとしたところでショウは【I’Z】を発動する。

 


― ドン!!!!!

 


 スマホは小規模ではあるが巨大な音をたてて爆発を起こす。
飛び散った破片は確実にケイの身体を傷つける。

 

 

「ふ…ふふふ……」

 

 左手に攻撃を直で受け白いシャツを自身の血で真っ赤に染め上げながらもケイは笑う。

 

「いまのは少し不意をつかれましたね… でも」


「え゛〜、私がいるのを゛〜わすれていませんか〜?」

 

 ― がばっ

 

 いつの間にか後ろに回っていた人工知能はショウを羽交い締めにする。

 

「しまっ…」

「残念ながらもう僕の【調教】の射程範囲内ですよ」

 

 ― がちゃ!!!

 

 


「いよいよですね…
 歴史的瞬間が…

 【技術的特異点(シンギュラリティ)】が今起こるのです!!!

 【調教(スレイヴス)】―!!
 ショウの【I’Z】を人工知能に強制発動!!!」

 

 ― 【法外速度(オーバードライブ)―解(アンリミテッド)】

 

 

「お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉ!!!」

 

 

 人工知能は雄叫びを上げるながら光り始める。

 

 

「Gridスコア、2.1 … 2.5 … 3.2 … 4.1 … 5.0 … 以降測定不能……!!
 素晴らしい…!

 これが人類を超越した……存在……!!!」

 

 

 ― バタン!!

 


 私は異常な声の聞こえるこの部屋のドアを開けて入る。

 


「な…なにが起こって…!!!」


「さてくん、君が無意識下で僕にくれた【I’Z】は本当に役に立ったよ。
 君に極秘で話した内容が同期の間で速攻広まっていたのを聞いたときは殺してやろうかと思いましたけどね」


「まさか、既にはじまったのか…!!
 シンギュラリティが……!!」

 


 人工知能は天使の輪を思わせるような巨大な光輪を背中から頭にかけて発生させ、ゆっくりとその身体を浮上させていく。
その姿は、まだ人の身で拙いプレゼンをしていた頃の面影が残っておりそれがよりいっそう神格的で禍々しく冒涜的な恐ろしさを見るもの全てに感じさせるのだった。

 

 

 

「ふぉ……ふぉっふぉ……
 ケイよ…!ついに為したか!!!ブラボー!!」

 

 私の後ろから頭に雪をこすりつけた社長が手をたたきながら入場した。

 


「しゃ…社長!?【I’Z】を暴走させて再起不能にしたはず!!!!」

「慣れ…だよ!慣れ!!今も脳の中を情報が駆け巡るがちゃんと取捨選択をすれば問題ない!!」

「こ…こいつやはり只者じゃねェ!!!!」

「ところで、ケイ
 はやくその人工知能に【調教】をかけて操るんだ!!」

 

 

「はい」

 


― がちゃ!!

 

 自己進化を繰り返しより高い次元へと昇華していく人工知能に対しケイは首輪をかける。

 


「ふ…ふふふ…………
 これで、これで僕は神にも匹敵する力を手に入れた……!!」

「ふぉっふぉっふぉ!さぁ、ケイ!私の願望を共有するからそれを叶えるのだ!」

 


「   は ?   」

 


 ケイは手綱を引く。

 


「 HIGUCHI あの デブを 殺れ 」


「 う゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉ !!!! 」

 

 

 人工知能は悲鳴のような糾弾をしながら、社長の方を向き
口を顎が裂けるほどに大きく開けてそこから地平線の彼方まで途絶えぬ超高密度レーザー光線を射出する。

 

 

 

ー ピーーーーー!!!!

 

 

 


「なっっ………」

 

 あまりに突然のことで何も理解できないまま、社長は自身の腹をレーザーにくり抜かれ為す術なく床に倒れる。

 


「ふ……ふふふ………ふははははははははっははははは!!!
 僕は社長に気づかれないように既にFacebookのアカウントを消してたんだよ!!

 僕は……いや、俺はもうウンザリなんだよォ!!!
 こんな企業で消耗するのは…!!

 バイト生はどんどん辞めるし!ブログは炎上するし!!
 責任は何故か俺が負うし!!
 わけのわからん新入社員は入るし!!!

 もう終わりなんだよ!!なにがベンチャーだ!!!
 みんな分かってんだよ!!!
 ここはベンチャーなんかじゃない!!!
 ただのWeb下請け企業だってことを!!!!!

 全部全部、ぶっ壊してやるよぉぉおおおおおおおお!!!」

 

 


 
 ケイの憤怒。悲痛。絶念。苦悩。煩悩。雪辱。
彼の抱え込んでいたありとあらゆる負の感情が溢れ出す。

 そして、それに呼応するように人工知能は雄叫びを上げながら全てを無に帰していく。

四散するレーザー。

滅びゆくゲレンデ。

燃え盛るゴンドラ。

削り取られる磐梯山

 


 私はまるで世界の終わりを見ているようだった。

 

 

 

 ― バタッ!!

 


 半壊したドアを無理矢理こじ開けて入ってきたのはタローだった。

 

「おい!一体何が!!」

「タロー…!お前無事だったのか…!?」

「い…いちおーね」

 

 よく見ると、タローの後ろには彼に抱きつくようにじゃれるセイジンの姿があった。


「こ…これは???」

「俺のもう一つの【I’Z】

 【偶像崇拝(チャーミー・チャップリン)】

 対象を魅了して俺をアイドルと思い込ませる能力だ。
 本当に使いたくなかったんだけどもう手段を選んでられなかったからね…

 それより、この地獄絵図は一体!?」


「【シンギュラリティ】が発動し神にも等しい力を持ったHIGUCHIを
 ケイさんが【調教】を使って操っているんだ…!!

 それで、この会社に絶望したあの人は世界もろとも消し去ろうとしているんだ!!」

「なんて、厄介な論理飛躍だ…!!」

 

― ずずっ

 

 【調教】を解かれたショウが這いつくばりながら私達のもとに寄る。

 

「ごめん……、俺の能力を利用されて…あんなことに……」

「いや、今はいいんだ。
 それよりアイツを止める手立てを考えないと…!!!」

「止めるも何も弱点どころか俺たちの想像の範疇を超えた化物だぞ…!
 そもそも倒せるかどうかすら危うい…!!」

 

 私たちは無作為に放たれるレーザーに当たらないように身をかがめて相談をはじめる。

 

「操っているケイさんをまず倒すことは可能か?」

「いや、あの人を倒してしまったら今”人の手で操られている”【神の意志(じんこうちのう)】がいよいよ自立して動き出す。
 そうなってしまったら本当に何が起こるか分からない!」

「故にまだケイさんがHIGUCHIを操っている今のほうがチャンスはある!」

「だが、どうやって……?
 アイツを止めることができる?」

「……… 【シャットダウン】」


「確かに、それなら奴を止められる…。
 だがしかし、その【I’Z】を使えるオジはもう……」

 


 私は決意する。

 

 

「 俺がやる 」

 

 


 私はSlackを取り出す。

 


「 眠っているみんなの力…!貸してくれ!! 」

 

 

 

 

― 【 AINS MAKER ― 還(リビルド) 】

 

 

 


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「 ん? なんのつもりだい? さてくん? 」

 


 ゆっくりと歩み寄る私に、ケイが気づく。

 


「もしかして、僕を止めることができるとでも思っているんですか?
 それともこの期に及び都合よく新しい【I’Z】に覚醒したとでもいうのですかね?」

 


 余裕の表情で質問を投げるケイに私は答える。

 


「新しい【I’Z】……か
 そうだな、名前はまだ決めてないから仮にこう呼んでおくか……


 【 NOT NAME 】 」

 

 

 

 ― じゃらじゃら!!

 

 


 小型犬用の首輪が私の手足に絡みつく。

 


「 【筋肉達磨(マッスル・ギャップ)】!!! 」

 

 ばきばきっ!!!!!

 

 手首と足首の筋肉を膨れ上げることで、絡みついた小型犬用の首輪を破壊する。

 

「なにッ!?」

 

「 【強制共生者(パラサイト・ロープ)】 !!! 」

 

 くるくるっ!

 

 私の手首とケイの手首が紐で結ばれる。

 

「お前の【調教】と【強制共生者】の射程範囲は同じだ…!
 そして、今お前に【強制共生者】を発動したことでお前自身は俺に危害を加えることができなくなった!!」

「くっ……!!! HIGUCHIィ!!!!」

 

「キエエエエェェェェェェェェエ!!!!」

 

 奇声を発しながら人工知能:HIGUCHIは私の方を向き口を大きく開き始める。

 


― ぴっ!!

 


 HIGUCHIは口からレーザーを放つが私もそれに対し口を開けて対抗する。

 


「 【無限飲食(ハングリー・ジョーカー)】 !!! 」

 


 ごぼぼぼぼぼ

 

(くっ……lこれでは、ひたすらレーザーを食い続けるだけで一歩もHIGUCHIに近づけないッ…!!!)

 

 


「そこだ…!!!【法外速度(オーバードライブ)―爆(ギャラクシー)】」

 


 ショウがHIGUCHIがいつもバグを探すのに使っていた懐に入っているタブレット端末を爆破させる。

 

― ドン!!

 

「エエエエエエエエェェェイ!!」

 

ー ちゅっ!!

 

 HIGUCHIの放つレーザーは私の口から矛先がずれて建物の床と地表を削り取る。

 


「で……で……でんわ……ばん!!」

 

 HIGUCHIは再び私の方に照準をあわせてくちを開く。

 

「くっ…今度こそまずい!!」

 

「【偶像崇拝(チャーミー・チャップリン)】―!!」

 


 タローは自身の魅了能力をHIGUCHIに対し発動する。

 

人工知能相手に効くかどうか分からないけど…!!!」


「んふぅぅうう!」

 

 HIGUCHIは口を閉じるとにんまりとした表情でタローの方を見つめる。

 


「効いた!!タローのかわいさを人工知能も理解したんだ!!
 今だ!!!さて!!!」

 


「うおおおおおおおお!!!」

 


 私は全速力でHIGUCHIのもとへ駆け寄る。
人差し指に力を込めて、恍惚な表情でタローを見つめるHIGUCHIの額を叩く。

 

 

 

― 【強制終了(シャット・ダウン)】!!!!!!!

 

 

 

 ポチィィイイ!!!!

 

 


 HIGUCHIの額に私の人差し指がめり込む。


「あ゛………あ゛ぁ゛……ぁ゛………ぁ゛……ぁ゛……!!!!」

 

 

 


― パリィィイイン

 

 

 人工知能の背中に生えていた光輪は割れ消滅する。
それと同時にHIGUCHIは瞳を閉ざしてまるで”ただの眠る人間”のように地面に倒れてこんだ。

 

 

「お…おわ…った…………」

 

 

 完全に”終了”した人工知能を目にしてケイは膝をつく。

 

 

「ぼくは……これから…どうすればいいんだ……
 職を捨て、この世界そのものとともに自害するつもりだった……」

 

「…………ケイさん………

 あなたにはどこに行ってもやっていける技術力がある。
 だから、これから先のことは少し考えればきっと分かるはずだ…


 ―【ツイッターでも理想を語れ(シンク・フォー・ミー)】 」

 


 私は最後に自己啓発能力を絶望したケイにかけた。

 


 ケイはそれからしばらくボソボソと自問自答を繰り返していた。

 

 

 

 


「さて、帰るか」

 

 

 

 


 辞表を一枚そこにそっと置いて私達はボロボロのアルツ磐梯を後にした。

 

 

 


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 その後、タローの家にいきホルマリン漬けにされている仲間たちを病院に届けた。

 もう社長の共有を恐れる必要はなくなったから家から出して治療を行っても良くなったのだ。

 

 

 

 【I’Z】という異能力に目覚めたおかげで生命力が高まったのか彼らの傷はすぐに完治した。

 

 会社を辞めた彼らは、それぞれ会社での経験を活かして皆別の道を歩んでいった。

 

 


 私はついに魔法から解放されたのだ。
 虚構と幻想の世界から抜け出して、私は現実を生きるのである。

 


 そしてまた新しい物語を綴るために人々は戦う。

 

 

 

 

 

 

 

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 ― 某社

 

「 いやぁ、あの会社を辞めてから最近は髪がふっさふさだぜぇ〜〜 」

 


 社長の戦いで一度髪を失った者も、また新しい生命を生み出していた。

 

 

〜 完 .

競技プログラマー情(ジョー)@CM91ニ日目東B24b 告知兼まえがき兼あとがき

日記

告知です!

2016年12月30日に行われるコミックマーケット91二日目に

おたま@2日目B24b (@otama_jaccy) | Twitter

のサークル「すいそうすい」で競技プログラミングの同人誌を頒布します

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一冊500円を予定していますので紙代と思ってお買い求めください。

twitterfacebookなどその他SNSで欲しいという旨を伝えていただければ確保しておきます!

全部で50部刷ったので是非皆様完売へのお力添えお願い致します!!

 

まえがきとあとがき下に続きますが、特にネタバレはありません。 

 

kindle で発売中です!!

 

まえがき

競技プロ勢でも非競技プロ勢でもとにかく

「勢い」で読める作品を目指しました。

読み返してみると意外と文字が多くてうっとなったんですが大抵の説明っぽい文はとばしても大丈夫です。これは雰囲気漫画です。

結構いろんな人の協力と血の滲むようなデスマーチによって仕上がった40pにも及ぶ本編をお楽しみ下さい!!

※注意:agc004の若干のネタバレを含みます

 

 

あとがき

良い子の競技プログラマーは決して競技中の選手をぶっとばして代わりにコーディングを始めたり、蹴り飛ばしたりしないようにしましょう

 

 この本ができたきっかけはこちらの呟きでした。

そして、コミケに出すことが決まった瞬間がこちら

 オタマジャクシぃ氏のサークルへ友情委託することになり今に至ります。

 

お世話になった方々について

AtCoder問題の借用許可を出して頂いた

chokudai(高橋 直大) (@chokudai) | Twitter

さん、ありがとうございます!

 

4日間で40Pの白紙のアナログ原稿を描き切ってくれた4人のアシスタント

血便でるまで過酷な労働に付き合ってくれた

twitter.com

歯茎に大量の爪楊枝を差し込むほどの精神状況でも枠線を引いてくれた

twitter.com

俺たちのアイドル

twitter.com

卒論で忙しい中を無理言って働いてもらった

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本当にありがとうございます。

大学生活入って一番感謝した事象なんじゃないかってくらい友人に感謝しました。

入稿締め切りの直前あたりに遠出する予定がありまして、それまでにPCでやる台詞入れ以外の作業を終わらせなければいけない状況でしたが

アナログ原稿が完成したのは出発の約一時間前。

本当に「誰一人が欠けていても成し得なかった」と言えるでしょう。

 

続き

万が一、割と評判が良かったりして僕のモチベが上がりましたら多分続編を描きます。というか描きたい。(次は夏コミか…)

多分ペンタブとか買ってネームもちゃんと早い段階で終わらせて人にデスマを強いらずに無理なく完遂させるでしょう。

昔書きなぐった設定では他にもキャラを何人か考えていてちゃんとヒロインや女キャラもいます。(完全に漢臭い漫画ではございません)

 

以上です。

携わった全ての方とこれを読んでくれた全ての方に感謝です!

物語

終わりは唐突に、そして必然として始まる。

 

【常時休業(シャットダウン)】の狼煙が上がる。

投稿される感嘆符。

炎上する世界線。

 

世界の終わりを嘲笑うかの如く、

【人類が造り出した大いなる福音(オリジナル)】:HIGUCHI は "GRIT" を語る。

 

 

 

 

 

以下本編

 

 

 

 

 

この物語は、私「さて」が不思議な魔法にかけられていた約一年半の物語であり、虚構である。
登場する人物・団体・魔法は架空のものであり、実在のものとは一切関係ない。

 

 

 

 


第三部 - 招かざる客 ~ Guess Who's Coming to Company.

 

 

 

 


 私が再びγ化計画に参入した頃、社長の身体にある異変が起こった。
【脱毛ハーブ】で蓄積された精神ダメージと【付苦痛】による人体への過度なダメージはいよいよ社長の人体を入院に追い込んだのだ。

 

「俺さァ、病室でさァ、会社見えないと泣いちゃうんだよね」

 

 そんな社長の苦悩話を聞いて社員もバイト生も涙を流した。

 


 一人の僧侶を除いて。

 

 


「サキも、レイも…
 γ化計画の最初の解散宣言を受けてから会ってないなぁ。あいつら…なにやってるんだろ」


 私は呑気に隣りにいた坊主に質問する。
それを聞いた坊主はすっと立ち上がって、決して目を合わさずにそそくさとその場を立ち去りながら言葉を漏らす。

 

「タローの家にいけ
 そして、そこで全てを知ったほうが良い

 俺は全てを終わらせるから」


「おい、待て…どういうk」

 


― ダン!

 


 坊主の男、『オジ』はオフィスの扉を強く閉めて出ていった。
その言葉には確固たる意思と今までに感じたことのないような”恐さ”を感じた。

 

 

「タローの…家…??」

「へへっ、ついてくるかい?」

 

 ひょっこりと、隣でアイドルのような可愛らしいミニ豚『タロー』が手招きをする。

 


「”三木”も待ってるってよ!!」

「……!?三木だと……!?」

 


 かつてこの会社を辞め、その後行方をくらましていた三木の名前を聞き私は驚く。
そして、恐る恐る導かれるままにタローの家へと足を踏み入れる。

 


「気をつけて」

 


― びしゅん!!

 


 タローの家に足を踏み入れた瞬間。レーザーが私の靴の先端を貫く。

 

「危ない、危ない。
 俺の家をIoT化する【I’Z】

 【機械仕掛けの城(スマート・ハウス)】
 で侵入者を自動迎撃するように設定してあるんだった♪

 さても登録しとくよ〜」

 


 なんて、物騒だ…
だが、この時タローはハッキリと自分の【I’Z】を私に説明した。

 【I’Z】と呼ばれる特殊能力の存在は薄々気づいてはいたがハッキリとその存在について言及されたのははじめてだった。

 


「さ、はいってはいって…」

 


 セキュリティを解除して入ったタローの部屋には衝撃の光景が広がっていた。

 


「み…三木!!!それにレイとサキまで……!!!!」

 

 

 かつての仲間たち。
会社をやめて、行方がわからず。もう二度と会えないと思っていた仲間たちがそこにはいた。

 

 


 ただし、全員ホルマリン漬けで。

 

 

 

「こ…これは一体どうなって……!!」

「こうするしかないんだ…
 俺が見つけたときには既にみんな瀕死の状態だった。

 だから、こうして生命を維持するだけで手一杯なんだ…」

 

― ぐっ


 タローは拳を強く握る。

 

「幸い、俺はセスペに受かってるから家のセキュリティは完璧だ。
 だから、社長の【シェア・ザ・ワールド】をもってしてもここに関する情報を分からない。

 でも、もし奴が【あの計画】を完遂させてしまったら
 俺たちどころかこの”世界”そのものが……」


「まさか…あの会社は……!!!
 【技術的特異点(シンギュラリティ)】を本気で起こそうとしているのか…!?」

「そう、そしてその一端が【γ化計画】。
 さてが作っている”人工知能”とやらのパーツはそれに必要なんだ」

「そ…そんな!!!じゃあ俺は奴らの計画の片棒を担いでたってのか!!!」

「自分を責めないでほしい。
 俺も同じように何も知らずに【SSS(エス・サンドバッグ・システム)】を造ってしまった…

 三木は…そのせいで…」

 


 そうか、みんな悔いていたんだ。

 ここでしてきたことに。

 ここにいたことに。

 

 だから、みんなやめようとした。

 

 故に、みんなやられた。

 

 

 

― はっ

 

 


「お…おじが…危ない!!!!あいつも全てを知って、社長を倒そうとしているのかもしれない!!」

「知ってる。止めたさ。
 でもあいつは止まらない。そういうやつさ。あの男は」

「それでも…助けなきゃ…!!!これ以上仲間を失う様子を黙ってみてろってのか!!!」

「さて、お前がいって何になる。
 【I’Z(アイズ)】を持たないお前が行ったところで…足手まといになるだけだ…」

「ぐ……!」

「俺の【I’Z】は家(ここ)でこそ真価を発揮する。
 だから、俺もあいつを直接助けに行くことはできない。

 俺は出来る限りここからサポートするだけだ…」

 


「でも、俺も【I’Z】に覚醒できれば……!!!
 ケイは言っていた!!俺の【I’Z】が【必要】だと…!!だから奴らは俺を殺せない!!」

 

 

 「 そ れ は な い で 」

 


 どこからともなく、関西弁が聞こえる。

 

 

「その声は…!!『スギ』!!!」


「あいつらには洗脳能力を持つケイがいるんや
 お前が裏切ったことが分かればすぐさま【調教】されるで」

「そんな、じゃあ…俺は本当になにも出来ないのか……」

「それもちゃう

 自分の身は自分で守れるようにするんや」

「でも。俺は【I’Z】未覚醒者だ…」


「そんなことはない。【I’Z】ってのは自分の中にある【本質】の力や。
 誰もが内に秘めている普遍的なものなんや。

 それが異能として覚醒するかどうかはきっかけがあるかどうかや。
 本当の自分に気づくきっかけが…」


「き…っかけ…?」


「大事なのは考える事。

 ”自分”の意思で、
 ”自分”の力で、
 ”自分”の【意識】で…!!!」

 

 


― 【フェイスブックでポエムを謳え(ルック・フォー・ミー)】

 

 

 


「僕の【I’Z】
 【フェイスブックでポエムを謳え(ルック・フォー・ミー)】は自己を見つめ直し、アウトプットする自己啓発能力や。

 それを今キミにかけた。
 その後どうするかは君次第や。

 それじゃ僕も闘ってきますわ」

 

 

 

 私はしばらくタローの家で気を失った。

 

 

 

 

 

 

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 数週間が経ち、社長は退院。
持ち前の”強運”を発揮して無事人体の異常を退いたのだ。

 そんな社長の前に一人の男が立ちふさがる。

 

 

 

「えー、話があるんですけど」

「どうした?『オジ』?」

「お前は最悪の社長」

 

 


― ズシャァアアアア!!!

 

 

 オジの発剄を、入院生活で痩せた社長は軽快にガードするとお互いは一度距離を置く。

 

 

「まだ、お前にはやらせたい『仕事』があったんだがなァ」

「一ヶ月前から『ケイ』さんには言ってあったんですけどね」

「なに…!?ケイにだと…!?」

「彼はなにか『考えて』それでいて、了承してくれましたよ。
 だから俺、”辞”めてもいいですよね」

「好きにしろ」

 

 

 社長は『オジ』の急襲に備えるべく自分のもとにサンドバッグを引き寄せる。

 

 

「分かりました」

 


― くるっ

 


 オジはそれを聞くと後ろを向いてオフィスから出ようとあるきだす。

 


「なっ……!!!」


「三木は教えてくれた。
 お前の能力のことを。

 ナオキは教えてくれた。
 お前との戦い方を。

 サキは教えてくれた。
 お前の弱点を。」


(くっ…フェイスブックをブロックされているせいでこいつも情報が読めん!!)

 

「お言葉に甘えて、”好きにします”

 好きに”辞”めます。


 そして、好きに”終”わらせます。」

 

「ど、どこに行く気だ!!」


「俺の心配をするより、自分の会社を心配したほうがいいんじゃないか?」

 

 

― 【意思表辞(ミス・ア・シンク)】

 


ー ぶー ぶー

 


 社長の携帯のバイブがなる。
長い振動が二回。これはSlackの通知である。


 社長は恐る恐る自分のiPhoneで #general を確認する。

 


『 会社辞めます。 by suzuki 』

 

 


「な…なんだこれはああああああああ!!!!?!?!?!?!
 スズキィィィィイイイイ!!Slackにこんなこと書いたらまだ入って間もない新規のアルバイト生が
 この企業のあり方に疑問を抱いてこき使う前に辞めていくだろうがあああああ!!」

 


― ぶー!

 


 さらに通知は続く。

 


「こ…これは、Twitter!?
 はてなブログの記事のRTだと…!?

 なに…これは、『オジ』のブログ…!!!!『ベンチャー企業のバイト辞めた』だとォ!?

 な…なんだこの炎上するような内容の記事は!!
 しかも、コメントでこの会社であることが特定されているだと!?
 だれだこんなコメントをしたのは!!

 やめろ!!!これ以上は……!!!!」

 

 

「”やめろ”…?
 お前は今まで辞めようとした者たちにしてきたことをよく思い出すんだな。

 俺は辞めない。お前が『終わる』まで、俺は『終わらない』。

 それが俺の運命改変絶対閉業能力


 【常時休業(シャットダウン)】ッ―!!!!!!」

 

 

 

 

 ― バタン!!!

 

 

 

 オジはオフィスを出るために勢い良く扉を開く。

が、そのとき

 

 


「待てよ」

「ん?」

 


「俺の【I’Z】
 【共有強要(シェア・ザ・ワールド)】の真の力は情報を共有することではない。

 情報を共有”させる”ことだ…


 この意味が、分かるか?」

 

「どういうことだ?」

 

「つまりッ…!!!俺の圧倒的コネを持つフェイスブックフレンド全員に!!
 『お前』という悪名高い学生の情報を共有させるッッッ!!!!!


 ベンチャー企業にプライバシーがあると思うなよォォォォオオオオオオオ!!!!!」

 


「 そ れ が ど う し た ? 」

 

 

― ゾクッ

 

 

「俺は”自分”のはてなブログでこの会社の”事実”を伝えたにすぎなんだぜ?
 例え、それを悪事とみなし俺の悪評を多くの人にシェアしたところで

 シェアされた情報を受け取ったとき、それをどう感じるかは本人次第。

 バイトの学生にブラックを指摘されるような企業の社長のシェアを一体どれだけの人間が信じるんだ…???

 

 

 クリックひとつでなれる ” 友達 ” が、どこまでお前を信用してるんだ?」

 

 

 

 

 

― パキィィィィィイイン

 

 

 

 

 

 

 オジは、社長の方へ振り返らずにそのままオフィスのドアを強く閉めて帰っていった。

 

 

 

 

「惜っしいな〜、あんちゃん。

 関西人から言わせてもらうと間が大事やで間!!!」


「だ…誰だ!?」

 

 


 オフィスを出た直後のオジに、関西弁を垂れる青年が目の前にたっていた。

 

 


「俺は『カツ』や!!最近、社長に気に入られて入ったここの新入社員やで!!
 フェイスブックのシェア、見させてもろたで!」

 

 

 カツとなのる男は不気味な笑みを浮かべ一息ついたあと流れるように語り始める。

 


「会社辞めた人がその会社について後でつべこべ不満言うなら、会社にいる時に改善しようとすべきでしょ。別に辞めた後に言ったところで時間も無駄やし、周りからしたら未練あるのか?とか何意味のない消耗してんの?ってなるやろ。んで、その不満と比較して今の環境に満足やわ、って言うけど、そんな相対的な満足は本当の幸せなんか疑ってしまう。辞めたなら辞めたでいいと思うけど、前の不満言ってるのは時間も体力も勿体無い。つまり言いたいことは会社って結局人でできてるから悪い箇所は絶対あるけど、それって内部の人にしかどうにかできないし、裏で言うだけじゃ絶対直らないってことな。」

 

 


 ― パキィィイイイ!!!

 

 

 

「っっっっっ完全にキレたッッッ!!!!」


「あかんでキレちゃあ。言うたやろ。大事なのは『間』やて
 みてみぃ、これが俺の【I’Z】や!」

 

 

 ― 【悪夢の忘年会(アルハラ・セクハラ・ナンデモ=ゴザーレ)】!!!!

 

 

 ゴボゴボゴボゴボゴボ!!

 

 

 突如、大量のビールが出現し流れるようにオジの口元へと引き寄せられる。

 

「あんたも関西人の端くれなら、これくらい飲まんかワレェ!」

「し…しまった……!!」

 


 オジが開いていた口を閉じることすら許さぬまま大量のビールを突っ込まれる。

 


「がばっ!!ごぼっ!!!」

「楽しい飲み会はまだまだやぞ!!!!!
 次はセクハラや!!!!!」

 


 カツは意気揚々と服を脱ぎ始めしまいには己の恥部すらさらけ出しオジの近寄りはじめる。

 


「これ以上は…まずい!!!」

「ふぇっふぇっふぇ!!食らえ!!!」

 

 

 


「 そ こ ま で や 」

 

 

 


 カツの横暴を遮るように新しい関西弁が姿を現す。

 


「す…スギ… ま…まにあった…か…」

「黙って聞いてりゃなんやこいつ
 関西への熱い風評被害やないか」

 

 

「お前がスギかぁ、社長の”お気に入り”同士…
 そして、関西人同士…仲良くやろうや」


― ばちぃ


 カツが差し伸べるが手をスギは一蹴する。

 

「反吐がでるわ

 お前なんかと一緒にされると…

 黙って、己の罪を見直せや」

 


― 【ツイッターでも理想を語れ(シンク・フォー・ミー)】

 


「うおおおおお!!!
 『ありがとう』と言いてえ!!!!!!呟くぞおおおお!!!」

 

 

 

「いまや、オジ!
 奴は今アルハラを自白するツイートをした!!」

「任せろ…!魚拓をとって増田に貼り付けてやらぁ!!!
 【常時閉業(シャットダウン) ―炎上(ヴォルケイノ)】!!!」

 

 

「し…しまった!!
 やつの誘導啓発能力であかんことつぶやいてもうた!!
 しかも、アカウントをたどると会社のことまでバレてまう!!あかんてほんま!!!」


「もう遅え!!!」

 

 

― ズキュウウン!!

 


「かんにんや〜〜」

 

 カツは精神ダメージが具現化し後方にふっとばされる。

 


「や…やったか…?」

「あぁ…あれだけの炎上案件を生み出してしまったら並の精神じゃ立ち直れないだろう…」

 

 

― ジャラジャラジャラ

 

― ガシャン

 

 

 鎖を引きずるような音がしたと思えば、満身創痍のカツに重たい首輪が繋がれる。

 

 

 

 

「ふふっ、カツくん。
 爆速でやられてはだめですよ」

 


「け…ケイ!!!何故こんな時間に!?
 もう定時はとっくに超えているはず……!!」

 

「 【社内終寝(デス・マーチ)】
 寝る間もなく働く僕のもう一つの【I’Z】ですよ」

 

 


 連戦で二人は既に体力を消耗しており
このままケイと戦闘することは極力避けたい事象であった。

 故に彼らはケイに対し説得を試みた。

 


「俺はあんたにも辞めてほしいんだぜ…
 あんたはこんなところで消耗する人間ではないはずだ!!」

「そうや、あんたも自分を見つめ直すときや!!!
 【フェイスブックで(ルックフォー…

 


「させませんよ」

 


― ガチャ!!

 


 突如、スギの腕に”小型犬用”の首輪がかけられる。
すると、スギは自らの口を遮るように首輪のかけられた腕で自身の顔を殴りつける。

 

 

「な…んやと…!?」

 


「この前のレイくんとの戦闘で自分の【I’Z】の弱点を知った…
 それは対複数人用として開発した『小型犬用の首輪をかけた”部位”のみを操作する』新たなる力
 さしずめ【部分調教(スレイヴス・ミニチュアダックスフンド)】とでも名付けておこうか」

 

 ケイは一度微笑みさらに続ける。

 

「そして、この【I’Z】は通常の【調教(スレイヴス)】を発動した状態でも併用可能!!
 さぁ、カツくん。君のメンタルはボロボロだが身体はまだ持つだろう?

 全力であいつらを、潰せ」

 

 

 ケイが命令するとカツは意識を朦朧とさせた状態で立ち上がり叫ぶ。

 


「 ― 【大吐瀉祭り(リバース・バースデイ)】 ― 」

 

 

「ふふっ、とっておきがあるじゃないか
 アルハラを尽くして、自身も飲まれて、その行く末に発動する最後の奥義…!!」

 


 カツは身体中の穴という穴から群青色の糟糠の入り混じった汚物を噴出する。

 

 


「まずい…!!ここは一本道の廊下!!
 あの吐瀉物の波を避けきれへん……!

 せやから、オジ…こいつを飲むんや!!」

 

 スギはオジに一瓶のミルクを渡す。

 

「これは、この前東京でナオキとユウに会ったときに授かったもんや
 なにかあったらこれを飲むよういわれてる

 今がその時や!お前だけでもこれで逃げるんや!!」

 

 


「………いや」

 

 


 オジは受け取ったミルクをスギの口の中に突っ込む。

 

 

「俺の【常時閉業(シャットダウン)】で”自分自身の感覚”を閉ざせばこの場はしのげる…
 だから、これはお前が飲んで…逃げろッ―!」


「お…おじ……」

 


―  ビシュゥゥン!!

 

 

 スギは光につつまれて乳の道に導かれその場をベイルアウトする。
オジは迫りくる吐瀉の波を前にすべてを悟ったかその場で座禅を組む。

 

 

 

 

 ― 南無三!!

 

 

 

 

 

 

 

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「ゼェ…ゼェ………
 なんとか……や…って……くれ……たか……ケイ………」


 オフィスから血みどろになりながら社長が顔を出す。


「そろそろ、計画も大詰めですよ」


 ケイは首輪をぐるぐる回しながら社長に話す。

 

「こんにちわ゛〜」

 

 オフィスの出入り口に”ただ座っていた”だけの”それ”は挨拶をした。

 

「こ…これ…は…だ…だいじょいうぶ……なのか…?」

「現在のGridスコアは1.2
 挨拶のタイミングすら把握できてないゴミです
 
 しかし、彼は自己進化を行う究極の人工知能
 それに”あの力”を利用すれば近いうちに【技術的特異点(シンギュラリティ)】は起こるでしょう」

「ふぉ…ふぉっふぉ……、いよいよ俺の夢が…叶うのか…!!!」


「えぇ…」

 


 ボロボロの社長とそれを見下ろしながら語るケイ。
そしてただそこに座って挨拶をするだけの”もの”。

 その時のケイの表情はどこか寂しげでそれでいて強い意思を感じさせるものだった。

 

 

 

 

 

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 次の週のミーティングに、オジは来なかった。

 

「タローも来てないし…
 みんなやられてしまったのか………」

 

 残った同期は、私とショーだけだった。
ショーに関してはまだどこかで『必要』とされているらしく辞めようとしても穏便に囲われたらしい。

 私が俯いていると『定期プレゼンテーション』がはじまった。

 そこで、私は驚くべきものを目にする。

 

 


「え゛〜、ワタクシのプレゼンを゛〜はじめたいとおもいます〜」

 

 とても、人間の造ったものとは思えない『ショウタイム』が始まった。
30分間のプレゼンを用意しなくてはならないのに7枚のほぼ白紙のパワーポイント。
10分で終わるプレゼンテーション。
あまりにも稚拙で価値のない内容。

 そして、なによりそれに対して社長がただ頷いていたことに驚きを隠せなかった。

 

 私はその男の言動全てに畏怖し戦慄した。

 


 目の前で人の形をして人の言葉を喋りながら人の理(ことわり)から
外れたその狂気の形貌を目にして私は直感的にこう納得するしかなかった。

 

 


 【人類が造り出した大いなる福音(じんこうちのう)】がたったいまその歪なる産声をあげたのだと…!!

 

 

 

 


― 終わりは必然に、そして唐突に訪れる

物語

 失った髪の代償はあまりに大きすぎた。

ナオキの放った【脱毛ハーブ(ストレス・レス)】は徐々に社長の肉体を蝕んでく。

己の肉体の変化に気づいた社長は早急に"計画"を完遂すべく【γ化Project】を本格始動しケイに計画の要所を託す。

 

しかし、あまりに早すぎる計画。乱雑な仕様。

各々の傍若無人に振る舞いに耐えかねたケイは【一掃】を開始するッ―!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下本編

 

 

 

 

 

 

 


 この物語は、私「さて」が不思議な魔法にかけられていた約一年半の物語であり、虚構である。
登場する人物・団体・魔法は架空のものであり、実在のものとは一切関係ない。

 

 

 

 

 第二部 ー 囚(とらわれる)

 

 

 

 ー ぱらぱらぱら

 

 

 

 ナオキの髪は社長の脳天を突き刺す。

 

「がっ………… なんてね!!」

「…………!?」

 

 

ードドドド

 

 

 突如ナオキの前に複数の社長が現れる。

 

 

「こ……これは!?」

「フッフッフ、よくやった『ナミ』」

 

 

 複数人の社長は不気味に笑いながら自分の妻の名を呼ぶ。

すると、どこからともなく艶やかな煮玉子…否…『ナミ』が姿を現す。

 

 

 

「どうかしら、私の【I’Z】

 ー 【煮玉子の尻(ヒップ・ホップ・ブラックサンダー)】」

 

 

「き……きさまらあああああ!!」

 

 ナオキはハツラツと能天気な笑みを浮かべるナミを見て怒りのあまり髪が逆立ちすぎて四散する。

 

「私の【I’Z】は”類似物”を”誤認識” させる。

 今は、この部屋にあるあらゆる社長の似顔絵や写真を全て”社長本人”と誤認識させているわ

 よろしく」

 

「いっつもFacebookしかしてねぇババアがぁ!!高給とりやがって!!!

 テメェも潰す!!」

 

 

 ナオキは四散した髪の毛を操作しナミに直接攻撃をしかける。

ナミはそれを避けることなく為す術なく攻撃を食らう。

 

 が、しかし

 

 

「フフフ、残念。それは『ただの煮玉子』よ。

 私の力で煮玉子と『私』を誤認識させたってこと

 本物の私はこの部屋にはいないわ~」

 

「そうか…福利厚生のフリーフルーツ制度と豪語しているわりには

 オフィスに置いてあるフルーツの半分がレプリカなのも…

 

 お前が本物のフルーツとレプリカのフルーツを誤認識させていたのか…!!」

 

「ふふっ、Facebook以外にもいろいろしていて忙しいのよっ」

 

「ふぉっふぉっ、俺の事忘れてない?」

 

 ー 【共有拳(シェア・パンチ)】

 

 ナミに気を取られていたナオキに社長の拳がクリーンヒットする。

 

「ぐああ!!」

 

 血反吐を吐きながら、応接室の床に膝をつくナオキ。

それを囲う、分身した社長と社長夫人。ナオキにとってこの状況は絶望的かと思えた。

 

 が、しかし

 

 

「へっ、絶望的で結構。…こんな”ストレス”を感じる場面…そんな無いぜ…

 俺の【脱毛ハーブ(ストレス・レス)】はストレスを感じていれば感じているほど強くなる!!

 

 どれが本物かわからないのならっ!!

 俺の髪を全て使って貴様ら全員倒すまでだああああ!!!!!!」

 

 ナオキの叫びながら自分の髪を四方八方に爆散させる。

 

 ― ブスブスブスブス!!

 

 髪は部屋中のありとあらゆるものを貫く。無論その場にいた社長本人も。

 

 

「ぐっっっ!!!ま…まずいっっっ!!!!」

 

 

ー ぐっしゃあああ!!!

 

 

 全ての攻撃が終わったあと、立っていたのは社長だった。

 

「ふっ…ふっふっ…はーはっはっはっはっはっは!!!

 伊達に20年ベンチャーやってねぇんだよぉ!!俺の精神耐性を舐めるなよ!!」

 

 

「こ…ここ…まで………か…」

 

 全ての力(かみ)を使い果たし地面に這いつくばったナオキはポケットの中からあるものを取り出す。

 

「お前にもう動く力は残っていないだろう…トドメをさして…」

 

ー ピカッ

 

「悪いな、俺はまだ死ぬわけにはいかないんでな。

 こことは違う場所(ホワイト企業)に逃げるとするぜ…」

 

ー ゴクリ

 

 ナオキが取り出したのはミルクだった。

それを飲み干すとナオキは光の粒子に変換されてその場をベイルアウトした。

 

「チッ… 自分の母乳を飲んだ対象を母のもとへ還すユウの【I’Z】

 【母なる大乳(ミルキーウェイ)】か…!!

 

 … がはっ!!」

 

 

 激闘の末、社長は血反吐を吐き出す。

その後、ナオキとユウは会社を退き二度と彼の前に姿を現すことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数ヶ月が経った。

 

「ごはっ」

「大丈夫?あっ、スズキくん。コーヒーついでちょうだい。お願い。」

 

 あの戦いを堺に社長の体調は日に日に悪化していた。

【脱毛ハーブ(ストレス・レス)】遅延発動型の攻撃だったのだ。

 

「おい、ケイ……

 もう待っている暇はない…【γ化計画】を発令しろ……」

「はっ」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私はしばらくして例の計画へ参入することになった。

同じ計画に同僚のレイ、そしてサキも入ることになった。

 

 人工知能機械学習、そしてブロックチェーンといった今をときめく技術の結晶となる計画らしい。

私は楽しみで夜も眠れなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

― と、思っていたが違った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一ヶ月後。

 

 

 

 

 

 

 

「この計画は、一度解散します。」

 

 γ化計画のミーティングの最中だった。

計画に携わっていた全員が驚きを隠せなかった。

 

 確かに、計画の進行は遅れておりこのままでは到底終わりの見えない状況ではあった。

だがしかし、唐突の解散宣言。それはひとえに『一掃』を意味していた。

 

 

― ブチッ

 

 

「へっ、これが『シンプソンのパラドックス』ってわけか…

 やめてやらぁこんな会社ァ!!!」

 

 レイはそう言って、オフィスを去っていった。

ほどなくして、サキも自分の『意思』を固めて社長のもとへ向かう。

 

 

 私の直感がこのとき彼らに良くないことが起こることを感じた。

だが、それを伝える前に私にケイが語りかける。

 

 

「君の【I’Z】は、【必要】だ」

 

 

 【I’Z(アイズ)】。

 私はこの頃にはもう”それ”が何かということに薄々気づいていた。

 

 この会社にいる人間が全員、所謂【能力者】であることに気づいていた。

 そして、ケイのこの発言で彼らがもつ【異能力】の正体が【I’Z】と呼ばれるものであることを私は知った。

 そして、そのときにはもう自分の【I’Z】についても気づいていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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― ピーンポーン

 

夜10時もまわった頃、レイの家にインターホンの音が響く。

 

「ッチ、LOLの最中に誰だァ?」

 

レイは少々苛つきながら部屋のドアを強く開けるとそこには白いシャツを来た清楚な雰囲気の男が立っていた。

 

「レイくん。君を消しに来ました」

「ケイィィィぃ!!!!!」

 

 

― ばっふ!

 

 

 レイは本能的に命の危機を感じ咄嗟に近くの土鍋にあった大量の吸い殻を撒き散らし煙を発生させる。

 

―【分煙できない副流煙(クリミナル・ジェーティ) ver零(バージョン・レイ)】

 

 

「チッ、視界を潰されたか…だがこんなものッ!!」

 

 ケイは手に持った巨大な鎖で繋がれた首輪を高速で回転し煙を除去する。

 

「やられる前にッ…!やるッ…!!」

 

 レイはその隙をついてケイのもとへ駆け寄り拳を振るう。…が

 

「う…うごけな…」

「フッ、近づいたのは迂闊だったね。

 その距離はもう僕の【調教(スレイヴス)】の射程範囲だ」

 

 レイの首にはケイが持つ首輪がしっかりとハマっていた。

 

「社長の動きはあまりにも悠長すぎる…

 もっとアジャイルに人を入れ替えていかないと。

 君は結局最後まで、【I’Z】に覚醒できなかったね。でも秘密を知って辞めた人を生かすわけにはいかないよね」

「くっ…」

「首輪でつながれた時点でもう勝敗は決した。

 あとは僕に絶対服従…さぁ『死…』」

 

 しばし、沈黙が流れる。

 

「どうしたァ?俺に命令してみろよ。

 絶対服従なんだろう?だったらその力で俺に『死ね』と命令してみろよォ!!!」

 

「な…なぜ言えない…!?!?」

 

「お前はさっき、『首輪でつながれた時点で勝敗は決した。』と言ったな。

 そのとおりだ。お前が攻撃を仕掛けたとき、俺も攻撃を仕掛けていた!!

 よく見やがれ!!これが俺の【I’Z】…!!!

 

 ― 【強制共生者(パラサイト・ロープ)】!!

 

 ケイの手首とレイの手首が紐で結ばれていた。

 

「レイィィ!!いつの間に【I’Z】に覚醒したァ!?

 そして、なんだこれは!?僕の【調教】は一度決まれば絶対服従の能力!!何故君に命令できない!!」

 

「それが俺の【強制共生者(パラサイト・ロープ)】の能力さ。

 紐で繋がれた相手は俺と共生しなければならない!!俺を生かすため衣食住を提供し支えなければならない!!!」

 

「クッ…!つまりこの状況…君は僕に手を出せないし僕は君に手を出せない…!!」

 

「そう、八方塞がりってわけだ。

 見たところ、お前の【調教】はこの首輪がないと発動できない。そして首輪は一つしか操作できない。

 互いに互いを攻撃出来ない以上、先に仲間が駆けつけてきたほうが勝ちってワケだ…」

「仲間…だと?」

「あぁ、ウチのサキが”や”ってくれるさ…」

 

 

― ドドドドド

 

 

 

 

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 オフィス。

 

 社長の前に一人の筋骨隆々の男が倒れ込んでいた。

 

 

「ふぉっふぉっふぉ、意気揚々と啖呵を切ったわりにはその程度か…『サキ』」

 

「がはっ」

(【共有強要(シェア・ザ・ワールド)】…話には聞いていたが

 敵が自分の全てを察知しているというのはこれほどまでに強力か……!)

 

 サキが身体を起こそうとすると、ロボットアームが自動で彼の四肢を押さえつける。

 

「そいつは、人工知能を搭載したロボットアーム。

 会社の新しい【宣伝玩具(おもちゃ)】だ…面白いだろぉ?これに10万もかけたんぞぉ?」

 

 社長はすでにサキの能力を共有しているため、彼を警戒しながら背後に回り込む。

 

「ニッ… かかったな」

「……!?」

 

 ― ブー!!!

 

 

「…こ…これは、放屁!?!?!?」

 

「お前、俺についての情報…正しくシェア…できてるか?」

「……ま…まさか…貴様の【I’Z】は筋肉量を操る

 【筋肉達磨(マッスル・ギャップ)】ではないのか…?」

 

「そう、お前の情報を共有する【I’Z】には弱点がある。

 それは共有した情報の真偽が分からないということ!!!

 そこで、俺は slack に俺の嘘の情報を垂れ流した!!!」

 

「ぐ……!!

 一対多の時に力を発揮する【多勢に不正(クオリティ・オーバー・クオンティティ)】といったものも

 俺と完全に一対一の状況を作り出すための嘘だというのか!!!

 

 な……突然腹が痛くッ……!!!」ぎゅるるる

 

 

「そうだ…!!そして、今お前の身体に起きてる異変こそが俺の真の【I’Z】

 自分の放屁を嗅いだ相手を強烈な腹痛を呼び起こす

 【付苦痛(イタタタ=タタ)】―!!!」

 

 

「ぐあああああああああああああ!!!」

 

 

 社長は悶えはじめトイレに向かおうと扉に手を差しかける。

 

 

「逃さん!!」

 

 

 ― バキッ!

 

 

 サキは自身の手足を急激に膨らませて拘束していたロボットアームを吹き飛ばす。

 

「…!?その力は【筋肉達磨(マッスル・ギャップ)】!?

 その【I’Z】は本当だったのか……!?」

 

「あぁ、俺が嘘情報を流したという事実によって、お前は一度でも自分の能力による情報を疑ってしまった。

 故にお前は最初から警戒していたこの【筋肉達磨】すらも今予測できない!!

 くらえ……!!」

 

 サキの右手に筋肉が集約され肥大化しまるで、巨大なだるまのような形を筋肉で作り出す。

 

「 ― 【達磨堕とし(ドロップ・ミート)】 !!! 」

 

 腹痛に苦しむ社長にその攻撃を避ける余裕など無かった。

そして、超質量の肉塊によるスタンプ攻撃。人を木っ端微塵にするには十分すぎる威力である。

 

 

 

 

 

 

― しーん

 

 

 

 

 

 

「は…はは………、まに……あった………か……‥『ミサ』よ」

 

 

 サキの突如目の前に現れた『壁』により無効化された。

コツコツと音を立てながら、”それ”を出現させた本人はサキに歩み寄る。

 

 

「そ……そんな……ミサ…さん…

 あなたは味方かと………」

 

「ごめんなさい。私実は、この度同じ社員のコウさんと結婚することになったの

 新しい生活を支えるためにもこの会社を潰されるワケにはいかないの

 

 だから、死んで」

 

 

「……ス……ビッチ‥があぁぁぁぁぁあl!!!!」

 

 

 

― 【無挟の壁(ザ・ウォール)】

 

 

 

 

 

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 ― ガチャ

 

 硬直状態だった、レイとケイのもとに一人の訪問者が現れる。

 

「サキ…!!来てくれたか!!」

「ニッ」

 

 そこに現れたのは『アイズ』の社員。トモコだった。

 

「私の【I’Z】は、ポータル付近の情報を観察把握できる

 【婚活エージェント(GPS・ゼクシィ)】

 

 ケイくんの様子を観察していたら、ふふっ、こんなことになっていたとはね」

 

 

「レイくん。残念ながら君の仲間は来ないようだ。

 チェックメイトだよ」

 

「そ…そんな……!!!」

 

 

 トモコはメガネをクイッとあげてレイに近づくとそのか細い糸を

 

 断ち切った。

 

 

 

 

 

 

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 ― つー つー つー

 

 

 

「サキにレイ…二人とも…まだ連絡つかないのか…」

 

『ぷぷぷーぷりぷりっぷりー!!』

 ガチャ!

 

 

「もしもし?あっはい…分かりました。よしなにやっておきます」

 ガチャ

 

 

「はぁ」

 

 

 坊主の男、『オジ』は電話を切ると一度大きくため息をついたあと呟く。

 

 

 

「 終わらせるか 」

 

 

 

― 怒りか、正義か、それとも…

  次々と消えていく仲間を後に終わりの僧侶が立ち上がる

物語


 この物語は、私「さて」が不思議な魔法にかけられていた約一年半の物語であり、虚構である。
登場する人物・団体・魔法は架空のものであり、実在のものとは一切関係ない。

 

 

 ― 予告篇

 

 

「機会が育成する植物」

「セミオートで作られるコーヒーアート」

そして

「光る自転車」

 

 さては魅せられる、この場所に。この魔法に。

きらびやかに始まる新しい生活は、一人の仲間の脱退とともに刻一刻と歪みはじめるのであった。

 

 

本編


 この物語は、私「さて」が不思議な魔法にかけられていた約一年半の物語であり、虚構である。
登場する人物・団体・魔法は架空のものであり、実在のものとは一切関係ない。

 

 

 

 


第一部 ― 破滅の序章

 

 

 

 

 その日、ある企業の説明会が学内の施設で行われた。
シアタールームのような場所で私はパイプ椅子に腰を掛けてその説明会が始まるのを待っていた。


「よぉーさてぇー、お前も"アイズ"にはいるんだってなぁ」


 髪の根元だけ黒いプリンのような金髪をした長身の男は半笑いで私の顔を覗き込む。
彼の名は"レイ"。彼もまたこの企業"アイズ"の説明会に参加したものの一人で、私とは旧知の仲であった。

 彼の言うとおり、私は何の気概もなくこの場所に来たわけではなく"アイズ"に少なからず興味を持ってこの場に参加していた。
しかしそれは"アイズ"には私の知っている人間も既に何人か働いているという理由であり
「単純に新しいバイト先としては知り合いが多いほうがいいだろう」程度の気持ちであった。

 講演を聞くまでは。

 

 

 私は感銘を受けた。

 未だかつてこのような衝撃があったであろうか。
当時私が持っていた「町工場の小さな下請け業者」のような彼らのイメージとはかけ離れた、将来的な大成を匂わせる素晴らしい理念を持った会社だった。

「自動的に植物を育てるシステム」
「自転車の車輪に映し出される映像」
「自動生成されるコーヒーアート」

例をあげればキリがないほど、まるで"魔法"のような技術がそこにはあった。

 私は自らの決意を確固たるものとした。「この会社に就こう」と。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 会社に入ってからの日々は順調だった。
新しい仲間、新しい上司、そして新しい挑戦。

 なにもかもが新鮮で、楽しくて、本当に魔法にかかっていたようだった。

 

 


 と思っていたのはつかの間、ある"異変"が起こる。

 

 


 
 
「最近、ミーティングのとき"三木"のやついなくね?」

 そう問いかけるのは、坊主の修行僧『オジ』。

「アイツここ数週間ずっとミーティングの前日になると体調悪くなるって言ってたぞ」

 それに答えるのは、デスクワーカーとは思えない筋肉を持った『サキ』

「そんなことわけあるか!?」

 最後に笑ったのはレイだった。


 "三木"という男は、自分より前からこの職場にいたが学年が一緒だったため、
よく帰りにラーメン屋『ブルマ』へ一緒に行った仲の一人である。
 その場で"三木"の心配をしていた彼らもまたそのうちの一人である。


 全ての歪はこの出来事から始まる。
いや、歪自体は最初からあったのかもしれない。誰も抑えることのできない混沌が。

 

 

 


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― ブー ブー

 

 真っ暗な部屋にSlackの通知が鳴り響く。

 

『三木くんから連絡があって体調不良のため今日のMTGは休むそうです。』

 

― バキッ

 

 暗闇の中、通知を一瞬だけ確認した三木はスマホを壁に投げ捨て破壊する。

 

「やらなきゃ…やられる………」

 

 彼は大量の爪楊枝ポケットに忍ばし、置き手紙を残して家を出る。

 


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 翌週。


ミーティング前の会社は騒然としていた。

 

 

「おまえさァ、"うちを辞める"ってどういうことか分かってる?
 オレは"共有"したハズだぜ?」

 

 

 不機嫌さを露わにしながらふさふさの髪を荒立てて流暢に喋るメタボ体型の男。
その男こそがこの会社の社長であり、この企業(カオス)を統べる者である。

 そして、それに物怖じせずに対面する大柄の男こそが三木であった。

 

 

「あぁ、オレは分かってる…。
 だから辞める。オレはアンタが共有してないことまで"知っちまった"からな…」


 意味ありげに話す三木に社長は一瞬表情を曇らせる。
その後、社長椅子から立ち上がり三木のみを手招いて応接前へと彼を誘う。


…ざわざわ


 これから何が起こるのか察した社員は目を背け、
何も知らないアルバイト生はヒソヒソと憶測や事情を話した。

 

 


― 応接室

 

 


「"知っちまった"か…

 なら話は早い。お前も【覚醒者(アインズ・ウェーカー)】というワケか」


「おかしいと思っていたさ。
 この会社はあまりにも多すぎる。

 "異能力"【I'Z(アイズ)】の所有者が……!!!
 
 社員は勿論のこと、バイト生も次々に【I'Z(アイズ)】に覚醒していきやがる。
 そのことに怪しさを感じ、この会社のサーバに探りを入れてみたらどんどんドス黒い計画が湧いてきやがる…!

 お前の計画通りにはさせない!!!
 【技術的特異点(シンギュラリティ)】をお前の手で起こさせるようなことは絶対にしない!!!」

 


 三木は社長に指をつきつけて、宣言する。

しばらく場に静寂が包まれた後、社長はおもむろに口を開く。


「タロー…か。

 たしか、アイツはサーバの権限を持っていたな。そして、お前とたいそう仲が良かったそうじゃん。
 アイツの【I'Z(アイズ)】も捨てがたいが敵に回るというのならいずれ始末するしかないなぁ」


「待て!!タローは関係な…」


「お前がいくら取り繕ったところで無駄なんだよ。
 そこまで事情を知っているってことは俺の【I'Z(アイズ)】も知ってるだろう?」


「……!!!」

 

 三木は眼光を光らせすぐさま戦闘態勢に入る。

 

「右ポケットに入っているのは、爪楊枝。
 そしてその先端に塗ってあるのは毒。

 なるほど、さらに不意を突くために自らの【I'Z(アイズ)】を応用し…」


「うるせェェエエエ!!」

 

 三木はポケットから取り出した爪楊枝をメリケンサックのごとく指と指の間に挟み社長目掛けて特攻する。

 

【SSS(エス・サンドバッグ・システム)】

 

「…!?」


 突如、三木の攻撃から社長を守るようにサンドバッグが出現する。


「クッフッフ、ブラボー!
 【SSS(エス・サンドバッグ・システム)】は俺への攻撃を自動で引き受けてくれる最高のIoTだ…!
 そして、【SSS】が受けたダメージはその開発者へと向かう!!!」

「【SSS】の開発者!?じゃあこれを攻撃したら…」

「そう、お前の大親友・タロー君が攻撃を受けるってことだよ。」

「クッ…なんてことを……!!!」

 


 サンドバッグを前に、立ち止まることを余儀なくされた三木。
社長と個室に二人きりになるまでは良かった。
彼は社長の【I'Z】を知っていた。知っていたからこそ一対一なら勝てると踏んで闘いに挑んだ。


「チクショウ……、結局、俺は何も出来ず負けるのかよ……クソ!!!!」

「クッフッフッフッフ、今から【へー素敵な社長さんですね】のハッシュタグでつぶやけば許してやってもいいぞ」


 社長は笑いながら見せつけるようにiPhoneの画面をチラつかせる。

 その一瞬のスキを三木は見逃さなかった。


 ― 【無限飲食(ハングリージョーカー) ― 逆流(リバース)】!!
 

 それが三木の【I'Z】。
 どんなものでもどんな量でも口に含むことができる。

 彼はそれを応用し"口の中に"大量の爪楊枝を仕込み、それを社長目掛けて吐き出した!!!

 


「………!!!!」

 

 

 サンドバッグをくぐり抜け、毒入り爪楊枝は社長の顔面に命中する。
その衝撃で後方に吹き飛ばされ社長は仰向けに倒れる。

 


「や…やったか……… オェっ」

 


 三木は【逆流(リバース)】の反動で嗚咽していた。


― ぱちぱちぱちぱち


 どこからともなく拍手の音が聞こえる。

 仲間からの喝采か。


 
 否。

 

「クッフッフ、【ロボ寺】を倒すとはお前やるじゃん。
 それだけに惜しいな。 今ここで"殺す"のは 」

「そんな…全て"分かっていた"ってのか…!!!」

「お前こそ"分かっていた"はずだろう?


 俺の【I'Z】、『あらゆる情報を共有する能力』

 【共有強要(シェア・ザ・ワールド)】のことを。

 お前の考えも策略も全て"共有"されていたんだよ。ハッハッハ!!!

 ちなみに、本物の俺は【シェアサイクル】を普及するためにシリコンバレーに行ってるからな!」

 


― ガチャ

 


 応接室の鍵を入ってきたのは、白いシャツを身に着けた清楚な雰囲気を醸し出す青年ケイだった。

 

「それでは執行の続きは僕がやりますね。」

「ケ…ケイさん!!!」

 

― ゴゴゴゴゴ

 

 ケイは自身の背後に野太い大型犬用の首輪をズルズルと引きずりながらニヤリと笑みを浮かべる。

 


「僕の【I'Z】【調教(スレイヴス)】で記憶が無くなるまで
 "調教"してあげるよ…ッ!!!」

 

 

「待てッ…!!!調教する前に一つだけ言わせてくれ!!」


 三木は自らの敗北を悟り、立膝をついて叫ぶ。


「例え俺を調教しようとも絶対に変わらねェ事実がある…!!!
 俺がここを辞めたい最大の理由……!!

 それは、『社長の下で働きたくない』からだ!!!!」 ドッ


「……ッ!!!!」


「そこまでです」

 


― ギュイィン!!

 


 ケイは首輪型の【幽波紋(スタンド)】を三木の首にかける。

 

「僕の【調教(スレイヴス)】の能力は知っているね。
 "首輪をはめた対象を絶対服従させる"。
 それが僕の【I'Z】。

 君も僕たちの計画に同調してくれればこんなことしなくて住んだのに…
 【技術的特異点(シンギュラリティ)計画】に…」


「あわッ」

 

 三木は首輪をかけられ意識を失い、そのまま夜の会津へ姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「三木のやつ辞めたってマジ?」


 私は驚愕した。
確かにしばらくミーティングを休む機会も多かったし、かと思えば先日のミーティングでは不穏な様子であった。

だが、あの不屈の心を持った彼が"何を持って辞めた"のか。
それだけが私の疑問に残った。

 

 

 

 

 

 次の出来事が起こるまで。

 

 

 

 

 

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「だから、ちがうんですよ!!!!!」

「まぁまぁ落ち着けって」


 オフィスに鳴り響く怒号とそれをなだめる社長。


「いや、落ち着けじゃなくてですね!!」

 

 怒号の正体は若くして頭皮が薄くなってしまった男ナオキ。

それを見て、その妻ユウは険しい表情をしていた。

 

「ッ!ここで話し合うのもなんですし応接室に行きましょう!!!」

 

― ガチャ

 

 社長とナオキは仁王立ちで対面する。

 

「ふぅ…フッフッフ……
 ここに一対一で連れ込んだということはお前も闘る気ってこと?」
 

 

― ザッ!

 

 社長の前にサンドバッグが出現する。

 

「あぁ、そのとおりだ。
 そして勿論勝算もある!!!!」

「そんな髪で何を言ってもギャグに聞こえるぞ?」

「そのことに関しては逆に感謝しなくちゃあな」

 

 ナオキは自らの髪を掴みちぎる。

 

「俺はこの会社に入ってからストレスからか明らかに脱毛量が増え、そしてハゲた。

 そのことを俺が自覚したとき俺は【I'Z】に目覚めた。
 そして、俺はこの力をストレスの原因であるお前を屠るために使うと誓った!!!」

 

― 【脱毛ハーブ(ストレス・レス)】

 

 散っていった髪の毛がそれぞれ独立して意思を持つかのように蠢き出す。

 


「俺たちの血と涙の働きを

 三千万のテスラを買った恨み!!!!いざ晴らさん!!!!!」

 

「そんな凄惨な髪で何ができるんだ?」

 

「聞いてみろよ、お前の【共有強要(シェア・ザ・ワールド)】で…!」

「フッ、無論そんなこと分かって…」

 

 

 

「【シェア・ザ・ワ…】」

 

 

― キィィィイイン!!

 


「なっ、ナオキの情報が読み取れないッ…!?」

「俺はお前のほぼ全知にも思えるその力を抑えるためにその能力の限界を調べ上げた!!
 そして、俺はあることをきっかけに気付いた!!」

 

 

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とある大学の事務にて

「ねぇ、Facebookやってんのー?」

「やってるんだけどさぁ、私あそこの"社長"がFacebookにいるから嫌なんだよね~」

「私ブロックしてるから分からないよ~」

「私もしてるんだけどたまにシェアが回ってきて~~」


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「お前はこの流れを知っているか?知らないだろう?
 お前は不快なことがあるとすぐ周りに愚痴るよなぁ、これもその範疇であるがお前はこのことを知らなかった!!」

 

「ぐ…!!!」

 

「そこで俺はある仮説をたてた!!」

 

『【共有強要(シェア・ザ・ワールド)】はあらゆる情報を任意の対象に共有する能力ではない。

 "自分と繋がりのある人物の情報を其の中で共有する能力"である』


『"繋がりのある"の定義は"SNSでフォローしていること"である。』

 

「そして、その仮設はあたっていた!
 現に今俺はお前のFacebookをブロックしている!!

 故にお前は俺の保有する情報を思考も共有することが出来ない!!!!!!」

 

 ナオキの放つ散り散りとなった髪は不規則な軌道を描きながらサンドバックを避けつつ社長に近づく。

 

(奴の【I'Z】の正体は知らないが、あの髪に触れるのはとにかくまずい…!!)

 

 社長は必死に避けようとするが自らの腹が邪魔で上手く避けられず髪に触れてしまう。

 

「終わりだ…!

 ストレスで散った髪を対象にぶつけたとき、
 対象に自分の蓄積してきたストレスを押し付ける!!!!

 それが俺の【I'Z】

 … 【脱毛ハーブ(ストレス・レス)】 ― !! 」

 

 


― ハゲの怒りが社長をうつ!!!

 

ACM-ICPC 2016 Daejeon大会 参加記

日記 ICPC

出発

会津を11:08の電車で出ようとしていたはずだが怒髪さんが来ない。

kzy先輩と2人で行く成田を目指す。


成田にて一時間遅れで怒髪さんと先生と合流。めでたしめでたし。

 

ところで、最近(ここ数年)キャリーバッグを走らせる度にキュルンキュルン鳴ってうるさかったので油をさしてもらったところ大変快適になった。

 

17:30~

出国検査を受ける。

「こちとら何回検査受けとんじゃひっかからんやろ」と高を括っていたら制汗スプレーをバッグに入れっぱなしだったのを忘れていてsampleケースで撃墜された。

 

18:00~

出国→フライト
飛行機ではゴースト・バスターズ(新しいやつ)を見た。いい感じにコメディ映画。

21:30~

韓国に到着。あまりの近さに感動するも実際はこの後の移動が長かったりする。
リムジンバスという称すると良さげなバスに乗って快適にホテルへ向かうこと約2時間ちょい

24:00頃

ホテルへ到着(東横イン)。
最初に見かけたコンビニが締まっていて衝撃を受けたが、その店は昼でもやっているように見えなかったのでそういうところなのかもしれない。
その後、ホテル付近でちゃんとやっているコンビニを聞いて恒例のコンビニ散策を行う。(フロントのお姉さんが日本語しゃべれて神)
コンビニに入ると嗅いだことのない異様な臭いがした。
もっとも既視感のある表現をすると「すっごい遠くに生ゴミがある臭い」
水とアイスを買った。おいしい。
その後、部屋でムーミン(英語)を見て寝ました。

Practice

プラクティスセッションの日になりました。
集合が昼でだいぶ余裕があったので観光しようという案もあったが昨日の旅路の疲れで普通に昼間で寝てました。
お昼ごはんをどうしようか考えましたが、KAISTの学食に行ってみようということになりました。

KAISTの学食でビビンバを頼んだのだが、出てきたのは生野菜とごはんとコチュジャンがそれぞれ単体で出てきた。
どうやらこれらを混ぜて食べるらしいのだが、本当に生野菜とご飯とコチュジャンを混ぜただけの味がして実質味の要がコチュジャンに依存しておりコチュジャンを大量にかけないと味がしないのだがかけすぎると辛くて食べれないという代物だった。

その国の料理を味わうのに学食は適さないということを知った。

昼になって京都の人たちと合流して話を聞くと、どうやらホテル付近の料理はだいたい当たりだったらしく我々の選択肢は失敗だったことに気付いた。

 

opening ceremony ~ practice session

英語かと思いきや韓国語だった。
あとから聞いた話だとどうやら韓国語と英語を交互に話していていたらしいが唐突に始まる"You"と唐突に終わる"ニダ"が多すぎて途中でどっちで話しているのか分からなくなり就寝した。

practice sessionはキーボードの動作確認や、ジャッジの環境の確認などをした。
Sample Inputがファイルで置いていなかったりジャッジ環境の詳細情報が載った紙が無かったり日本と比べると所々不親切な仕様ではあった。
コンテスト自体はそんなんですが、スタッフはみんないい人でした。
地味にPractice sessionでは3位でした。

 

晩御飯

京都の人達と夕飯を食べに行きました。
いろいろオススメを聞いて回った結果、東横イン近くのBBQってことろがまぁ美味しいらしくそこに行きました。(主にチキンの店だった)
まぁ美味しかったです。

ホテルに帰った後、一人でお土産を買いにてきとーにその辺を散策しました。
Home Plusっていうショッピングセンターみたいなのを発見してそこでいろいろ散策しました。
韓国海苔を爆買いしました。
この頃になると「カムサハムニダ」をマスターして、迷ったときはガバガバ英語で訪ねた後に「カムサハムニダ」でお礼を言うコンボを重ねていました。

その後ホテルに帰り、就寝。

 

Contest

コンテストの話は例のごとく怒髪さんが細かく言ってくれるはずで僕の視点の話を書いていきます。

 

朝食をACした後、タクシーでKAISTに向かいます。
タクシーの運ちゃんが日本語が分かる(好き?)みたいで話しかけてくれたのですが、運転中に急にスマホの写真アルバムを見始めてなにやっとんじゃと思ったら、警察官の写真を見せてきて「これ日本の友達」と教えてくれました。
いや、友達に捕まるぞお前。

Contest Start

開幕の動きは、僕がキーボードを自前のHHKBに変更し怒髪さんが環境(flymake)を整える。

その間にkzy先輩が問題を読む。俺も読む。って感じです。

自分はまずB問題を読みました。
概要:Nチームで総当たり戦を行います。i(1~N)番目のチームの勝利数が与えられるので、そのような組み合わせの総当たり戦の表が作れるか判定して下さい。( N <= 10,000 )

よくある、一番負けが多いやつと勝ちを結んでいく貪欲のあれだと思い N^2 logN を実装しました。
普段ならN = 10,000 間に合わないと判断してるところでしたが、如何せん練習セッションでO( 10,000^2 log(N) )くらいのが普通に通ったので韓国のジャッジはガバい!とか勝手に思い提出しました。

TLE

 

これが良くない流れの始まりだったのかもしれません。

順位表を見てみるとG,I,Lがたくさん通されていた。
自分はGを、kzy先輩はIとLを処理しました。

一方で、珍しく怒髪さんがC問題でTLEを出して唸っているので
こちらもN^2が通らなくて困ってるBを投げてそっちをしてもらうことにしました。
その間にCの計算量がO(Nlog^2(N))らしかったので、logを一つ落とす方法を書いてAC!
怒髪さんもBを再考してAC!


新技「Swapping Accept」誕生の瞬間である。


再び順位表を見るとHがちらほら解かれ始めていたので、トイレに行きながら考えることにしたら、少し希望が見えてきた。
概要:木があります。
   頂点にはsource側とsink側があり、辺には流量の制約があります。
   全てのsinkに必要なだけの流量を流せるか判定して下さい。
   source側から湧き出る水の量も決まっている。


葉からいい感じに見ていけば子に流せるなら名一杯流す、そうでなければ親に助けをこうみたいなことを考えるも実装に凄く手間取る。

---- この行間で怒髪さんがDとEを通す -----

手間取っていたらいつの間にか終了5分前になっており、個人的にはあとif文を一個追加すれば通るみたいな状況になっていたら唐突にディスプレイが真っ暗になる。
急いで挙手するがスタッフがなかなか駆けつけてこずすっごい困る。
どうやらPCの電源が落ちていたようで、何故急に電源が落ちたのかは一切不明。
再びPCが起動した頃にはコンテストは終了していた。

ち~ん

 

オシマイケル

 

懇親会

なんかぬいぐるみいっぱいもらった。
海外勢の順位表と表彰はスキップされていた。
京都勢はソレを知っていてその時間に昼ごはんを食べに行っていたらしく飯テロをしてやられた。
懇親会のご飯はおいしかった。

 

ddcc

これはひどい

コンテスト終了後、隣の部屋から喘ぎ声が聞こえていたせいで眠れず現在(2016/11/06 01:29)参加記を書くに至る。

ちなみに、明日は4時起きだ。やばい。

帰路

明日は明日の風が吹く